2021.01.03
ダイエット
白米はOK!正しい糖質制限ダイエットのやり方をパーソナルトレーナーが解説
みなさんは正しい糖質制限ダイエットのやり方を理解していますか?糖質制限ダイエットは、一切の炭水化物を抜かなければいけないと思ってはいませんか?実はそれは大きな間違いです。糖質制限ダイエットでも糖質はしっかりと食べないと成功しません。間違った方法で糖質制限をしてしまうととんでもないことになってしまいます。この記事では普段パーソナルトレーナーとして活動する筆者が正しい糖質制限ダイエットのやり方を徹底解説しています!筆者のダイエット法では既に500人以上の方がダイエットに成功しているので、本記事は絶対的な自信があります。
目次
- 1.白米OK!実はラーメンも食べられる!
- 2.食べ方と回数(頻度)を守ること
- 3.ラーメンを食べる条件
- 4.なぜ白米もラーメンもアリなのか?
- 5.食品ごとのGL値を知ろう
- 6.甘いものを食べたい時はコレ
- 7.食べる配分を決めてしっかり食べる!
- 8.パーソナルジムが炭水化物を制限する理由
- 9.まとめ
白米OK!実はラーメンも食べられる!
筆者には他のパーソナルジムで失敗した方も多く相談に来て頂けます。その相談の中で最も多いのが”糖質制限がきつくて続かない”というものでした。その内容を詳しく聞くと、確かに他のパーソナルジムが行っている糖質制限も間違いではありません。でもそれはボディビルダーが大会直前期に行う皮と筋肉だけにする仕上げの方法で一般の肥満体の方々が行う糖質制限とは違う方法であることが多いのです。
その方法というのが食品の栄養表示を見て炭水化物が0グラムに近い食品を選ぶという内容。つまりご飯もダメ、ラーメンもダメ、うどんもダメ、蕎麦もダメ。ひどい所では野菜や果物に含まれる炭水化物もダメという始末。これはハッキリ言って無知です。
他のパーソナルジムの方針に野次を飛ばすつもりは一切ございません。恐らくこういった指導を行うパーソナルジムにもやり方があるのでしょう。ただこの糖質制限ダイエットではリバウンドは、ほぼ確実でしょう。99.9%はリバウンドすると思います。高額な料金を貰っているにも関わらずまたリピートして貰おうという腹黒さが見えます。筆者は元証券マンですので、利益相反行為は特に敏感です。
筆者の糖質制限ダイエットでは以下の食品は食べても良いと説明しています。
どうでしょうか?これら食品は全て食べても糖質制限ダイエットになります。あなたの通っているジムやこれから自分で糖質制限を頑張ろうと考えていた人はこれらが食べてもいい対象だとは思わないでしょう。実は食べてもいいですが、条件があります。その条件が①食べ方、②回数(頻度)です。
食べ方と回数(頻度)を守ること
まず食べ方は至ってシンプルです。全てに該当しますが、”最低30回以上噛む”だけです。昔からよく言われているダイエット法ですが、これはとても理にかなっている食べ方です。よく噛むことで満腹中枢を刺激し、少量でも満腹感を得られることや消化吸収率が上がるのでお通じにも影響するし、栄養面でも得をします。
過度に100回噛むというダイエット法も稀に聞きますが、100回も噛む必要はありません。30回~多くても50回も噛めば満点です。毎回30回以上噛んでから飲み込むこと。これさえ守れば卵かけご飯だって食べれちゃいます。
ただラーメンって30回も噛めないですよね?そこがラーメンの難しいところです。ラーメンは食べれるんですけど、結構難しい食べ物なので条件が色々とあります。ラーメンを食べる条件は、次のフェーズで解説してあります。
食べる回数(頻度)はその食品ごとによって異なります。ただラーメン以外を除いてはご飯やお蕎麦、サツマイモ、大豆これらは毎日食べても問題ありません。尚、ご飯に至ってはいきなりご飯ではなく、しっかりと野菜類を食べてから最後に食べるとより効果的です。
ラーメンを食べる条件
それではラーメンを食べる条件を挙げたいと思います。糖質制限中にラーメンを食べることはないと思う方は飛ばして頂ければと思います。逆にラーメンが食べられるんだったら糖質制限ダイエットなんて余裕でしょ!という方は是非しっかりと読んで頂きたいです。
- ①.咀嚼回数30回以上(よく噛むこと)
- ②.インスタントラーメンは不可
- ③.スープは飲み切らない
- ④.野菜を大盛りに
- ⑤.週に2食まで
それぞれよく見ていきますが、①の咀嚼回数は先ほど話で触れているので割愛させていただきまして、②と③を同時に説明させていただきます。
インスタントラーメンは長期保存を前提としているので基本的に油で揚げています。ですから麺だけでもかなり高カロリーになってしまいます。一方で店舗として出しているラーメン屋さんの場合、茹でているのでカロリーは低めです。ただスープにこだわりを持っているラーメン屋さんだとスープが脂っぽくなってしまうのです。
つまり、インスタントラーメンは麺が高カロリー、スープは低カロリーに対して、街のラーメン屋さんは麺が低カロリー、スープは高カロリーになるのです。
次に④です。ラーメンは1杯で満腹になる場合が多いですよね。替え玉を普段頼んでいる人も30回以上噛むことで満腹になると思います。ですが、ラーメンは十分な栄養素を摂ることが難しい食べ物です。どうしても糖質に偏ってしまいます。そこでなるべくトッピング等で野菜を多く摂取することが重要です。
- ・ネギ
- ・もやし
- ・きくらげ
- ・のり
- ・わかめ
- ・ほうれん草・青菜
- ・味玉
この辺りをチョイスしてトッピングするようにしてください。また、必須ではありませんが、ゴールドジム社が出しているファットブロックも食べる直前に摂取すると良いですよ!
ファットブロックにはリポサンウルトラが主成分となっています。リポサンウルトラというのは脂質に吸着する特徴があり、そのまま便となって排出されます。つまり体内で食べた脂肪分を包み込んでくれるので、食べた脂質分のカロリーが大幅に軽減されます。脂質は1グラム9㎉もあるので少しでもカロリーを落とした方がいいでしょう。
リポサンウルトラの吸着実験では約9割近い油を包み込んでいることが分かります。これが体内で実現すれば食べたラーメンの脂質の90%は排出されるということになるでしょう。
最後に⑤の週2食までというのがこれまで話したことに似ていますが、やはり野菜があまり摂れない。摂れたとしても偏りがちになってしまうので週に1食程度が好ましいでしょう。1週間頑張り抜いたご褒美としてでもいいと思います。
ただラーメンは炭水化物と食物繊維のバランスが悪く、ほとんどが炭水化物です。お昼にラーメンを食べるとしたら朝と夜はしっかりと食物繊維を食べるようにしてください。
なぜ白米もラーメンもアリなのか?
糖質制限ダイエットは言い換えると”単純糖質ダイエット”です。炭水化物は以下の様に種類が分かれています。食物繊維はエネルギー(脂肪)にはならないもの、糖類はエネルギー(脂肪)に変わるものです。まずは炭水化物から食物繊維を引いた数字が糖質だと思ってください。
次に糖類を見てみましょう。上の図は国立がん研究センター様にあったものをお借りしておりますが、糖類は更に4種類へと枝分かれしています。このうち上部2つ(単糖類と二糖類)が単純糖質。下の2つ(少糖類と多糖類)が複合糖質となっているのが見て分かります。
糖質制限ダイエットでは、単純糖質に該当する食べ物は極力避ける。もしくは一切食べない。そして複合糖質に該当するものは食べることが出来る。ではなく、”食べなければいけない。”です。
ラーメンと白米は穀類ですが、穀類の糖類はでん粉ですので複合糖質です。少糖類は大豆が該当します。”さとうきび”や”てんさい”も少糖類ですが、二糖類でもある為、過度な摂取は禁物です。
単糖類・二糖類(単純糖質)に該当する食品は、「果物」や「はちみつ」、「お酒」、「ケーキなどのデザート類」、「お菓子類」です。これらは極力摂取を避けるようにしてください。
但し、”果物”と”はちみつ”は例外もあります。果物は栄養満点ですから、果物の栄養と糖質を天秤に掛けると食べても良い食品と食べてはいけない食品が出てきます。また、これは運動することが前提となるのでご注意ください。はちみつをダイエットに活かす方法は、下のページでご紹介しているので参考にしてみてください。
食品ごとのGL値を知ろう
それでは食べることの出来る食品を見分けるポイントが分かったところで更にその中で優先順位を付けるとしたらどうなるか?こちらを解説させていただきます。
これはその食品のGL値の数値が低い順から優先順位として上がってくるとお考えください。食品を食べることで血糖値が上昇しますが、この血糖値の上昇から下降までの速度や落差が脂肪に影響すると言われています。GL値というのはこの速度や落差を表していて、GL値が小さければ小さいほど太り難い食品となっています。食品ごとのGL値はこちらで見ることができます。
これを見ると中華麺はGL値が50と低いのが分かります。パスタやパンはかなり高いですが、全粒粉であればパスタもパンも食べることが出来そうですね。麦も少ないのでもち麦もオススメです。実はこれらの食品は筋肉芸人のなかやまきんに君も自身のYoutubeでオススメしていました。
筆者は名古屋人なので、1番上で紹介している全粒粉パスタにこちらのあんかけソースを掛けて食べるあんかけスパがとても好きでよく家で調理して頂いております。
全粒粉パスタはGL値も低く、複合糖質です。しかも食物繊維も豊富なので糖質制限ダイエット中でも食べることができるパスタです。味はちょっとお蕎麦っぽいのですが、あんかけソースの味が濃いのであんかけソースを掛けると普通のパスタと遜色なく食べることができます。また、あんかけソースは低カロリーなので他のソース類よりも味や栄養面で見てオススメです。
甘いものを食べたい時はコレ
二糖類に属する単純糖質のデザートやアイスクリームといった甘い食べ物はどうしても食べることが出来ません。ですが自分で調理したものであれば食べることが可能です。砂糖の代わりにラカントを使用することで多量摂取は避けなければいけませんが週に1度くらいは食べても良いでしょう。または少量であれば連日でも構いません。
ラカントはゼロカロリーの砂糖のこと。カロリーが無いといっても炭水化物はしっかりと含まれています。100グラムあたりの炭水化物量は99.8グラムなので一般的な白砂糖と同じくらいの炭水化物量となっています。
ただラカントの炭水化物はエリスリトールと呼ばれるもので血糖値の上昇がありません。血糖値が上昇しないということはエネルギーにはならず、エネルギーにならないということは脂肪にも蓄積されないのです。
とは言え、1日に摂取可能な炭水化物量は個々で決まっている為、これの範疇でなら食べても良いでしょう。
※ぜんざいもラカント使用のものなら食べてもOK!筆者もよく作って食べています。
食べる配分を決めてしっかり食べる!
食べることができる食品がある程度分かったら今度は食べることの出来る量を計算しましょう。これは年齢や性別、体重、筋肉量、運動量によって全然違ってきます。表を作成し、一概にこう!とは言えないのでご自身で計算して頂くか微弱電流を体内に流して筋肉量を測定できる体重計を用意するかの2択となります。
最も良いのはInBodyでの計測です。非常に高価なマシンで家庭用のものでも3万円前後します。施設に置いてある様なマシンだと100万円前後もしますが、非常に優秀で細かな部分まで測定できます。
計測までに5分~10分の時間を要します。またInBodyでの計測は週に1回がベストになってくるので施設やInBodyの利用が有料で継続するにはお金が掛かる様な場合や体重計に乗る姿を他人に見られたくないといった方は家庭用のInBodyを購入することを推奨します。
お金を掛けずに計算する場合は、以下の動画で詳しく解説してあります。
計算方法としてはまずはBMRを求めます。BMRを求めたら次に週どれぐらい運動するのか?ご自身の運動量を考えてください。
運動レベル | 数値レベル |
運動は普段全く行わない人 | 1.20 |
週1~2回軽い運動を行う人(体育など) | 1.375 |
週2~3回はジムで筋トレをする人 | 1.55 |
週3~4回はジムで筋トレをする人 | 1.725 |
週5回以上筋トレをする人、力仕事の人など | 1.90 |
該当する運動量に書かれている数字をBMRに掛けます。
BMRが1500の場合で普段全く運動を行わない人は1.2を掛けます。すると1,800㎉という数字が出ました。これが基礎代謝です。この1,800㎉は毎日消費されるカロリーなので、これを基に各種栄養素を振り分けていきます。
(計算式)1500 × 1.2 = 1,800㎉
たんぱく質
たんぱく質は、ご自身の体重1kgに対して、1.5~2g程を掛けた数字を摂取するように心がけましょう。動画では2.2g~2.5gになっていますがこれは筋力トレーニングを前提とした場合です。たんぱく質の摂取は筋トレをするしないに関わらず必須になっています。ちなみにたんぱく質は1gあたり4㎉になっています。
例・・・たんぱく質の適正摂取量が120gなので480㎉となる。
脂質
脂質は、ご自身の体重1kgに対して、0.9gを掛けた数字を摂取するようにしてください。脂質は糖が不足した際にエネルギーへと変わるものです。脂質は糖質よりも種類が豊富なので注意が必要です。脂質のカロリーは1gあたり9㎉です。
例・・・脂質の適正摂取量が54gなので486㎉となる。
炭水化物
炭水化物は、たんぱく質と脂質を合算したカロリー総数から自身の基礎代謝を引いた数字になります。炭水化物はたんぱく質と同じで1gあたり4㎉です。
例・・・(480㎉ + 486㎉)- 1,800㎉ = 834㎉(200g)
さじ加減で調整する
例をまとめると以下の様になります。たんぱく質120g、脂質50g、炭水化物200gがマクロ栄養素になります。
たんぱく質 | 120g |
脂質 | 50g |
炭水化物 | 200g |
次に脂っこいものはそんなに好きじゃないから脂質を30gにして、炭水化物は150g(中盛りのお茶碗一杯分)にしようと調整します。
たんぱく | 120g | 変わらず |
脂質 | 50g | -20g減(-180㎉減) |
炭水化物 | 200g | -50g減(-200㎉減) |
と、調整すると約380㎉が毎日ダイエットになることが分かりました。1kgを消費するのに必要なカロリーは約7,200㎉なので、1ヶ月で約2kgのダイエットになると計算することが出来ます。
極端に調整する方法もある
ローカーボ・ダイエットまたはローファット・ダイエットという言葉を聞いたことはありませんか?これらは極端に摂取量を減らすことでエネルギーの枯渇化を誘い体脂肪を減らす方法です。例えばローファット・ダイエットであれば脂質を制限する為に以下の様になります。
たんぱく | 120g | 変わらず |
脂質 | 5g | -45g減(-405㎉減) |
炭水化物 | 250g | +50g増(+200㎉増) |
片方(脂質または炭水化物)を減らしたら、もう片方はちょっと増やすことを忘れずに。これだと1日約200㎉のダイエットになるので1ヶ月で800g程痩せることができます。
注意点【超重要】
これらの計算は1度だけで満足してはいけません。できれば毎日再計算が必要です。体重は刻一刻と変化していくのでその都度再計算しなければいけません。また筋肉量も変化する為に基礎代謝も増減します。少なくとも週に1回は再測定が原則です。Excelで計算すると早くてオススメです。
これらが面倒な場合はInbodyの設置施設で計測するか、自宅に家庭用のInbodyを設置して測定する方がいいでしょう。ちなみに筆者は家庭用のInbodyを寝室に置いてあり起床後すぐに測定を毎日の日課にしています。
パーソナルジムが炭水化物を制限する理由
炭水化物を極限まで削ると数日~1週間もすれば体内でエネルギー不足が陥り、体脂肪を削ってエネルギーへと変わっていきます。この働きによってみるみるうちにカラダは痩せ細っていきます。この記事で紹介した白米やラーメンを食べてしまうとこの状態を脱してしまう為、短期間で成果が出ないのです。多くのパーソナルジムは人件費の兼ね合いから短期間で結果を出すことを前提としている為、どうしてもこの闇が生まれてしまいます。
しかしこの短期間で痩せる炭水化物制限ダイエットには落とし穴もあります。まずはリバウンドの危険性です。この様な2~3ヵ月の間、これまで減量経験の少ない素人がアスリート並の炭水化物制限ダイエットを施した場合、リバウンド率は99.99%だと思います。炭水化物が枯渇したカラダに将来、炭水化物が入るとその枯渇期間が長ければ長いほど吸収エネルギーは爆発的に増えてしまいます。おにぎり1個が2個、あるいは3個のエネルギーに変わり吸収されてしまう訳です。
次に皮余りがあります。短期間で痩せた場合、太っていた時の皮膚が余り垂れ下がってしまいます。【ダイエット 皮余り】で検索すると様々な画像が出てきますが、この様に皮膚が垂れ下がって顔は痩せているのに脱ぐと醜いカラダというのも現実問題として起こってしまいます。この皮余りは直すことができません。手術によって切除する他になく、手術痕も残ってしまいます。こうした皮余りは少しの肥満でも起こり得ますが、長期的に時間を掛けることで、脂肪の減少と皮膚の縮小が追いつき皮余りを避けることができます。
そして顔コケ問題です。急激なエネルギー枯渇状態では、体内で飢餓モードとなっており病気で痩せた様な顔付き、カラダ付きへと変貌してしまいます。仮に痩せたとしてもクスリを疑われる様な見た目にはなりたくないでしょう。こういった短期間で痩せる糖質制限ダイエットは絶対に手を出してはいけません。
有名なのが長者番組で知られる世界仰天ニュースのダイエット企画で登場した加藤大さんです。急激なダイエットによって皮膚は垂れ下がり、健康的な見た目とは言えませんよね。これは果たしてダイエットの成功と言えるのでしょうか?しそして例によってその後リバウンドした様です。
こういった短期間で痩せるパーソナルジムは当面は無くならないでしょう。短期間で痩せることのできるダイエット希望者と短期間で儲けることのできるパーソナルジムの需要と供給が延々と続くからです。しかし、こういったダイエット法は危険です。パーソナルジムに何十万円も支払うのであれば、そのお金で良質な食品を買って食事療法で痩せた方が圧倒的に良いでしょう。
これを読んでいる皆さんは、是非、長期的な目線でダイエットを心掛けてみてください。
まとめ
- ・糖質制限ダイエットは、単純糖質を制限すること
- ・よく噛むこと
- ・長期的にダイエット目標を立てること(2~3ヵ月で痩せようとしないこと)
- ・低GL値のものを優先的に食べること
- ・甘い物を食べたい時は自分で調理すること
- ・マクロ栄養素を求めること