2021.05.06
ダイエット
【トレーナー監修】ダイエット中でも摂取できるカロリー計算方法
ダイエットを始める上で何となく表示カロリーは気にしているけど上手に痩せることが出来ずに悩んでいませんか?実はそれ1日に摂取すべきカロリーの計算方法がしっかりと頭に入っていないが為に起こりうる事なんです。逆に言えば、1日に摂取すべきカロリーが分かるとラーメンやピザ、フライドチキンを食べても痩せることは可能です!
この記事では普段パーソナルトレーナーとしてダイエット指導をしている筆者が監修しています。パーソナルジムではトレーナーがお客様に合わせて計算して食事指導を行いますが、当然セルフでも可能です。今回はセルフで貴方自身が計算できるように細かく書いています。消費カロリーを既にご存知の方は、PFCバランスの振り分け方から先を見て頂けると早く読めますよ!
目次
- まずは2つの食事制限方法があることを理解しよう
- 【糖質制限】唐揚げOK!のダイエット方法
- 【脂質制限】白米OK!のダイエット方法
- 基礎代謝×運動量=消費カロリー
- 基礎代謝の計算方法
- 運動量はこの中から最も近いものを選択しよう
- PFCって何?
- たんぱく質で太るわけではない
- PFCバランスの振り分け方
- 良質なたんぱく質を紹介
- 良質な脂質を紹介
- 良質な炭水化物を紹介
まずは2つの食事制限方法があることを理解しよう
ダイエット中の食事選びですが、闇雲に低カロリーフードを選んで食べてはいませんか?実はこれかなり間違ったダイエット方法です。世の中に低カロリーフードが溢れているのは消費者がダイエットをしていると簡単に錯覚できるからですが、あんなもの食べてもダイエットなんて成功しません。
低カロリーフードばかり食べているのなら直ぐにその思考は捨てて明日から普通の食事に戻してください。肝心なのはカロリーではなく、栄養素です!カロリーは二の次です。
ダイエットには、糖質制限か脂質制限のベースがあって、そこから大事なものを積み上げていくイメージです。土台となる糖質制限または脂質制限を理解しないうちはいつまで経ってもダイエットは成功しません。
それでは糖質制限と脂質制限について詳しく解説していきます。
【糖質制限】唐揚げOK!のダイエット方法
糖質制限ダイエットは、1日に摂取すべき炭水化物の量を70%~80%カットすることでカロリーを制限するものです。炭水化物の代わりに脂質を多めに摂取しなければなりません。これは脂質が炭水化物の代わりになる為です。脂質まで制限してしまうと便通が悪くなり、栄養の吸収率も低下、その癖余分なカロリーは過剰吸収という悪い出来事しか起こらないので要注意!
脂質は普通よりも多めに摂っていいので唐揚げが食べられます。但し、衣にはきな粉を代用する必要がある為、市販の唐揚げは食べることが少し難しいので注意してください。糖質制限ダイエットにおいて豚の角煮は最高ダイエットフードになり得ます。ラーメンの麺を糖質ゼロ麺に変えればラーメンだってOKですし、通常の麺でも少量なら食べてもOKです!
【脂質制限】白米OK!のダイエット方法
お次は脂質制限ダイエットです。筆者は減量期にはこちらで体を絞ります。
脂質制限ダイエットでは、1日に摂取すべき脂質の量を70%~80%程カットします。20%~30%しか残らないので、肉や魚の脂質は殆ど食べることができません。(卵や納豆に含まれる脂質で1日の限界値に到達してしまうことが多い)
お肉は外国産の牛ヒレ肉をエアフライヤーで焼くか、鶏むね肉やササミが主流です。間違ってもカルビやハラミ、ロースは食べることができません。魚もマグロやカツオ、鱈(タラ)、イカ、タコは食べられますが、鯛(タイ)や鯵(アジ)、鯖(サバ)、サーモン、イクラといった脂質の多い魚介類は食べることができません。
但し、白米を食べることは出来るので、種類を選べば海鮮丼だって食べることができますよ!お肉は基本パサパサになってしまいますが、ササミを霜降りで食べれば美味しく頂けますし、日本人は脂質制限ダイエットの方が向いていると筆者は思っています。
遺伝子検査で糖質制限ダイエットに向いているか?脂質制限ダイエットが向いているか?を調べることも可能ですが、正直、好きな方(食べ物の好み)で選べばいいでしょう。最近は3,000円位で検査できますが、お金に余裕があれば受けてみるのもアリです。が、必須ではありません。
基礎代謝×運動量=消費カロリー
1日の消費カロリーは、イコール基礎代謝ではありません。基礎代謝は1日中布団の中でじっとしている場合に消費するカロリーのことです。健常者の場合、外出もするし、家事を行います。ここで発生する運動量を一定のカテゴライズに分けて基礎代謝と掛けることで1日の消費カロリーを計算します。
基礎代謝の計算方法
基礎代謝は下記のサイトから計算したものを使用してください。
運動量はこの中から最も近いものを選択しよう
例えば上記計算サイトで基礎代謝が1,450Kcalと算出された場合で普段全く運動をしない人だと1.20を掛けた数字が1日の消費カロリーの目安となります。
1,450Kcal × 1.20 = 1,740Kcal(1日の消費カロリー)
PFCって何?
1日の消費カロリーが分かりました。では毎日この消費カロリーだけを意識して低カロリーフードばかり食べ続ければ痩せるのでしょうか?答えはNOであり、YESでもあります。
1日の消費カロリーを細分化すると、P(たんぱく質)、F(脂質)、C(炭水化物)で分かれています。この中の特にたんぱく質が不足すると筋肉量が減少してしまいます。筋肉量が減少すると基礎代謝が低下し、これがリバウンドのキッカケに繋がってしまいます。つまり毎日必要量以上のたんぱく質を摂取することを前提に、消費カロリー以内に抑えることがダイエット成功の秘訣です。
たんぱく質で太るわけではない
上記の話をすると多くの方は『たんぱく質って太るイメージだけど・・・』と口を揃えて言います。これも間違いです。
たんぱく質で太るのではなく、たんぱく質の周りに付いている脂質で太るのです。一時期間違った情報が流行りました。高たんぱくフードばかり食べれば痩せるというもの。そこでお肉ばかり食べる人が急増しました。牛ロースや牛ハラミにも脂質はたくさん含まれています。
大事なことなのでもう1度書きます。1日の消費カロリーを下回る摂取カロリーで痩せますが、1日のたんぱく質摂取量が満たされていることが前提となっています。脂質は1gあたり9㎉もあります。(たんぱく質と炭水化物は1gあたり4㎉)高たんぱくフードだからと脂っこいものばかり食べても消費カロリーを超過してしまい結果、太ってしまいます。
食品 | 脂質/たんぱく質/カロリー(100gあたり) |
牛ハラミ | 12g/26g/220㎉ |
牛ロース | 17.4g/17.9g/240㎉ |
牛タン | 22g/15g/268㎉ |
牛ヒレ | 4.8g/21g/132㎉ |
ご覧の通りです。焼肉店で人気の牛ハラミや牛ロースは意外にも高脂質高カロリーフードだったのです!牛ヒレ肉は低脂質ですが高額なので毎日食べるにはかなりの出費となってしまいます。
食品 | 脂質/たんぱく質/カロリー(100gあたり) |
鶏むね肉 | 1.1g/25g/114㎉ |
鶏ササミ | 0.34g/9.89g/45㎉ |
マグロ | 1.2g/23g/108㎉ |
イカ | 1.2g/18.1g/88㎉ |
こちらは筆者が減量期に食べる食べ物です。高たんぱくかつ低脂質、低カロリーなのでこれら食材からたんぱく質を摂取していくと、ほぼ確実に痩せます。
PFCバランスの振り分け方
1日の消費カロリーや食べるべき食材が分かったら続いてPFCバランスの振り分け方についてみていきましょう。1日にどれだけのたんぱく質を食べればいいのか?1日にどれだけの脂質を食べればいいのか?1日にどれだけの炭水化物を食べればいいのか?が分かります。
たんぱく質の摂取量
たんぱく質の摂取量は、上記表を参考にしてください。ご自身の体重に上記表の数値を掛けて計算します。例えばご自身の体重が50kgだった場合で痩せることが目的とすると、
50kg × 1.8 = 90g
1日90gのたんぱく質を摂取する必要が出てきます。食事の回数を3食とするならば、1食あたり30gのたんぱく質を摂取すればいいのです。これはだいたいマグロ6切れ分(127g)です。そう考えると意外と簡単ではないでしょうか?
脂質の摂取量
脂質の摂取量は、上記表を参考にしてください。ご自身の体重に数値を掛けて計算します。例えばご自身の体重が50kgだった場合で痩せることを目的とすると・・・
50kg × 0.45 = 22.5g
1日の脂質摂取量は22.5gが上限となります。
よりストイックにダイエットをしたい方は脂の質にもこだわってみてください。ダイエットの成功率や成功後のカラダ付きが全然違います。
飽和脂肪酸と呼ばれる脂質が一般的には体に悪く、質の悪い脂質と言えます。代表的なものとしてはラード、牛脂、バターなどが挙げられます。
一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸は良質な脂質となっており、特に多価不飽和脂肪酸はダイエット効果のある成分が含まれています。例えば多価不飽和脂肪酸のn-3系(EPA、DHAなど)は中性脂肪を低下させる効果があります。
これらの成分は青魚系に多い特徴があります。鯖や鯵は1年中スーパーに並んでいるので揃えやすいと言えます。マグロは脂質そのものが少ない為にDHA/EPA共に少なくなっています。青魚系以外では全卵もEPAを多く含んでいます。
DHA/EPAではありませんが、納豆にも多価不飽和脂肪酸が含まれておりたんぱく質も良質なので青魚ばかりではなく納豆も摂取するといいでしょう。
ただ注意しなければいけないのは良質な脂質も悪質な脂質も1グラムあたり9㎉もあるということです。必ずご自身の脂質摂取量を超えない様にご留意ください。
炭水化物の摂取量
炭水化物の摂取量は、上記表を参考にしてください。ご自身の体重に数値を掛けて計算します。例えばご自身の体重が50kgだった場合で痩せることを目的とすると・・・
50kg × 2.5 = 125g
125gの炭水化物は白米に直すとお茶碗2杯分、オニギリ3個分くらいです。朝昼晩の食事にお茶碗に軽く1杯分くらいの白米であれば食べても良いのです。
炭水化物(糖質)は摂取すると痩せないと勘違いしている方が多いです。これは本当に危険なことで、炭水化物は摂取しないと痩せません。厳密に言えば痩せますが病的な痩せ方になってしまいます。炭水化物を摂取した痩せ方をすると綺麗に痩せることができます。
これは筋肉系Youtuberのぷろたんさんも動画内で警鐘を鳴らしています。
炭水化物は体脂肪を燃やすエネルギーとなります。いわば体内のガソリン的な存在です。これを制限するということはガソリンが全く無い状態。つまり体脂肪が燃えません。ある一定量を満たすと体脂肪がみるみると削られて痩せていきますが、同時に筋肉も減少していきます。痩せた段階で炭水化物を摂取するとカラダが必要以上に吸収し、更にそれを強固な体脂肪へと変化させます。
これにより痩せ難く太りやすい体質へと変貌してしまいます。これが炭水化物(糖質)制限ダイエットの闇です。
一時的には痩せますが、ほぼ必ずリバウンド・・・。そして痩せにくい体質へと変化。確かに痩せることにコミットはしていますが、その先の話が大事ですよね。
ダイエットするなら必ず炭水化物を摂取しましょう!!!
良質なたんぱく質を紹介
良質なたんぱく質かどうかを見極めるにはアミノ酸スコアを見るのが最も手っ取り早いですが、今回はアミノ酸スコアが高いものを始めダイエットに有効なものをピックアップしてみました。ダイエットや筋トレに効果的です。
食品 | ㎉(100gあたり) | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 |
鶏むね肉 | 108㎉ | 22.3g | 1.5g | 0g |
鶏ササミ | 105㎉ | 23.0g | 0.8g | 0g |
全卵 | 151㎉ | 12.3g | 10.3g | 0.3g |
納豆 | 200㎉ | 16.5g | 10g | 12.1g |
マグロの刺身 | 125㎉ | 26.4g | 1.4g | 0.1g |
カツオのたたき | 84㎉ | 15.13g | 0.36g | 3.61g |
牛ヒレ(外国産) | 133㎉ | 20.5g | 4.8g | 0.3g |
イカ | 88㎉ | 18.1g | 1.2g | 0.2g |
タコ | 76㎉ | 16.4g | 0.7g | 0.1g |
馬肉 | 110㎉ | 20.1g | 2.5g | 0.3g |
たんぱく質だけにフォーカスした最も良質な食品は全卵と牛ヒレ、鶏むね肉です。特に全卵は質の良い筋肉を形成する為には欠かすことのできないたんぱく源です。自然界でも多くの野生動物が卵を狙って狩りをするところも頷けます。
白身だけを食べて黄身の部分を捨てる方もいます。確かに白身にはたんぱく質が固まっていて黄身の部分には脂質が集中しています。ただ全卵で食べることに意味があるので黄身もしっかりと食べるようにしましょう。
良質な脂質を紹介
上記「脂質の摂取量」でもご紹介しましたが、脂質は飽和脂肪酸と一価不飽和脂肪酸、多価不飽和脂肪酸に分かれており不飽和脂肪酸が栄養価が高い良質な脂質となります。特に多価不飽和脂肪酸はダイエットに効果的であることを覚えておきましょう。
食品 | ㎉(100gあたり) | たんぱく質 | 脂質 | 炭水化物 |
サバ | 202㎉ | 20.7g | 12.1g | 0.3g |
イワシ | 192㎉ | 18.2g | 12.1g | 0.3g |
アジ | 121㎉ | 20.7g | 3.5g | 0.1g |
納豆 | 200㎉ | 16.5g | 10g | 12.1g |
オリーブ油 | 921㎉ | 0g | 100g | 0g |
全卵 | 151㎉ | 12.3g | 10.3g | 0.3g |
DHAは中性脂肪を低下させる効果があります。DHAを多く含む食品はサンマ、サバ、アジがあります。サンマは秋になったら積極的に摂取するといいですが、最近は不漁であることが多いのでサバやアジでカバーするといいでしょう。
オリーブオイルは善玉コレステロールをそのままに、悪玉コレステロールを下げる効果があります。悪玉コレステロールは運動などではカバーできません。食事で下げる必要がある為、必然的にオリーブオイルは必須食品と言えます。
良質な炭水化物を紹介
炭水化物を選ぶ際には単純糖質か複合糖質かを意識して選びましょう。ダイエットに効果的なのは複合糖質ですので、複合糖質となる食品を選択していくと早くダイエットを成功させることができます。その他には食物繊維が豊富に含まれているものや高栄養価であることなどが選ぶ基準としてあります。
食品 | ㎉(100gあたり) | 食物繊維(100gあたり) | 糖質(100gあたり) | 単純or複合糖質 |
玄米 | 165㎉ | 1.4g | 34.2g | 複合糖質 |
十割そば | 256㎉ | 2.7g | 72.0g | 複合糖質 |
全粒粉パスタ | 352㎉ | 9.7g | 64.5g | 複合糖質 |
焼き芋 | 132㎉ | 2.3g | 29.2g | 複合糖質 |
中華麵 | 149㎉ | 1.3g | 27.9g | 複合糖質 |
筆者は全てお世話になっていますが、炭水化物についてはオススメ順に並べてみました。米類に関しては、もち麦の方が優れていますが、味や手間を考えると玄米の方が初心者には馴染み易く継続もしやすいと思います。
続いて十割そばですが、これはよく食べます。市販のつゆを使用すると高カロリーになってしまう為、鰹節で出汁を取りそこにそば汁を加えたスープを作ります。あとは茹でた蕎麦を入れて完成です。トッピングでほうれん草やオクラを加えるとダイエット飯の出来上がりです!是非参考にしてください。
全粒粉パスタは麺が固く、蕎麦の様な味がほんのりと香ります。ただこれに慣れると普通のパスタの方が美味しくないと感じるほどかなり美味しいです。蕎麦が好きな方だとかなり大ハマりする可能性が高いです。筆者はあんかけソースを掛けて食べますが、あんかけソースは味が濃いので普通のパスタと見分けがつかなくなります。あんかけソースはカロリーも低いのでオススメです。
焼き芋と中華麵に関してですが、極力食べない方向でいきましょう。筆者は焼き芋をよく食べますが他の炭水化物の方が優れています。ただ食物繊維が不足しているような場合に補助として焼き芋を食します。中華麵は栄養素があまりなく、ラーメンとして食す場合に野菜不足へと陥る可能性もある為、こちらは10日に1食程度に意識しましょう。
太字になっているものは特にオススメの食品です!